緑内障ってどんな病気?

 白内障とともに「目の成人病」といわれる緑内障。日本では毎年 2,000人以上の人びとが失明しています。

 眼圧が高くなる

 わたしたちの目は、網膜で感じた外界の像を視神経というケーブルが脳に伝えています。緑内障は、眼球の圧力(眼圧)が高くなるため、眼球が固くなって視神経を傷つけ、視野や視力を損なう病気です。


 房水は毛様体で産生され、後房から前房に流れ、隅角からシュレム管へ排出されます。眼圧は、房水の産生と排出のバランスによって保たれています。

 眼圧が高くなると

 房水がたまると、眼球全体の内圧が高くなります。眼圧が高くなると、構造的に弱い視神経の乳頭部が圧迫され、視野狭窄等の症状が現れます。
 なぜ眼圧が高くなるのでしょうか。目の中には房水という液体が存在し、眼内でつくられ、眼外に排出されています。この房水の産生と排出のバランスが良好なときは、眼圧は一定の正常な値を示しますが、何らかの原因でこのバランスが崩れたときに、眼圧が上昇するのです。
 (なかには、眼圧が正常でも視野に異常が起こる緑内障もみられます。)
 急性と慢性はどう違う?

 中高年に多い緑内障には、おもに急性と慢性の2つのタイプがあります。
急性緑内障は、とつぜん房水の排出口がふさがれて眼圧が急上昇するので、目の痛み、頭痛、吐き気、嘔吐という発作におそわれます。おなかや脳の病気と間違われやすいのですが、一刻も早く眼科医にかかり、レーザー治療などを受ければ、失明は避けられます。
 とくに注意したいのが慢性緑内障です。眼圧の上昇がさほど激しくないために、自覚症状が乏しいため、眼圧の高い状態が長期間続いているうちに、視野に欠損部分が現われたり、視力がおとろえて、「どうも見えにくいな」と気づくころには手おくれということが少なくないのです。
 緑内障の治療は、点眼薬と内服薬によって房水をコントロールして眼圧を下げ、視神経をこれ以上傷めないようにするのが目的です。どうしても効果がみられないときには、手術で房水の流れを改善します。
いずれの場合も、いちど損なわれた視野や視力を回復させることはほとんど期待できません。

 検査はかんたん、総合的に診断

 緑内障の診断は、眼圧や視野の測定、眼底の検査を何回か繰り返して、総合的に判断されます。検査はかんたんなものですから、痛みもありません。房水の排水口の状態を調べる隅角検査も行なわれます。

 早く発見するコツは?

 「40歳以上の30人に1人」ともいわれる緑内障です。早く発見するには、成人病の定期的な健康診断のときに、あわせて目の精密検査を受けることです。また「そろそろ老眼かしら」と思ったら、視力検査と同時に眼圧、眼底検査も積極的に受けるようにしましょう。
 このほかにも、緑内障の人が身内にいる方、糖尿病、強度の近視、ステロイドホルモンを使用している方も、定期的に眼科医のチェックを受けられることをお勧めします。
 緑内障は眼圧が安定したかに見えても、一生を通じて治療が必要です。あなたの大切な目です。早期発見と治療を心がけましょう。


 緑内障は、病気が進行すると視野が徐々に狭まり、悪化すると失明に至ります。